昭和オリンピック
2023.11.09 10:30
〝スポーツの秋〟と言われるように、秋は熱中症になるリスクも減り、寒さで冷え込むようなこともなく、体の代謝が高まり、運動の効果が得やすい季節です。本校の子どもたちは秋に限らず、明らかに小雨が降っている状況でも、「先生、休み時間、外で遊べる?」と尋ねてくるほど、外遊びが大好きです。しかし、その一方では、友達と話をしたり読書をしたり、室内でのんびり過ごすことが好きな子もいます。休み時間ですからそれぞれ心身ともに気分転換でき、楽しく過ごすことができればよいのですが、スポーツの秋をきっかけに体を動かすことにも関心をもつことができればと考え、本校では秋に、スポーツに関する2大イベントを行うようにしています。その一つが、10月19日に行われた長縄跳び大会。そして、もう一つが、11月8日に行った「昭和オリンピック」です。
スポーツイベントと聞くと、この昭和オリンピックはがっつりの、運動能力コンテストのように伝わるかもしれませんが、決してそのようなわけではありません。もちろん、運動が好きな子や運動に自信のある子は金メダルや歴代記録の更新を目指して、当日も、当日までの自主練習も、積極的に取り組むことができます。運動が苦手な子にとっては、昭和オリンピックは〝経験の場〟の役割を果たします。当日は、予め決められた(どうしてもできない・難しいと感じる種目を除いた)種目に挑戦します。それまで一輪車に興味を示していなかった子が、この経験がきっかけとなって「一輪車に乗れるようになりたい」と思うようになり、その後の中休みや昼休みに、積極的に友達と練習に取り組むようになった子もいました。
また、種目内容や写真を見るとお分かりのように、「紙コップ積み」や「だんごむし(鉄棒)」など、これまでの運動経験や能力が直接成績に影響するとは限らない種目も用意しました。とはいえ、例えば「紙コップ積み」には指や手先の動き、集中力という運動能力に関わることを、しっかり経験を通して高めることを目指してはいますが、それこそ〝がっつり〟の運動種目に比べれば、メダルをとりやすい種目だと思います。これはできるだけ多くの子どもたちに表彰の機会を与え、がんばりを称賛してあげたいと思う、本校の教育方針によるものでもあります。
今年度のオリンピックで行った種目は、次の17種目です。この中には、子どものアイデアによってつくられた種目もあります。
ドッジボール投げ ハードル走 一輪車 竹馬 くるくる前回り のぼってのぼってのぼり棒
はい!おとなりへボールリレー レッツジャンプ(縄跳び) フリースロー Five targets! 立ち幅跳び
だんごむし(鉄棒) アザラシダッシュ けんけん競争 握力 紙コップ積み ゴルフ
競技時間はあっという間に過ぎ、種目によってはタイ記録が出て優勝が決まらず、別日に改めて決勝戦を行うものもあります。オリンピックですので結果がそれぞれ出ますが、結果以上に、気持ちのよい秋空の下、体を動かすことを楽しんだり、目標をもって取り組んだり、今まで進んで行っていなかったことを経験してみたりできたことに、大いに価値があったと思います。